
幼い弟の遺体を背負い、火葬場の順番を待つ10歳くらいの少年。悲しみを堪え、唇を血がにじむほど噛みしめて直立不動で立っている。
『この少年が死んでしまった弟をつれて焼き場にやって来た時、私は初めて軍隊の影響がこんな幼い子どもにまで及んでいることを知った。・・・・そばに行って慰めてやりたいと思ったがそれもできなかった。もし私がそうすれば彼の苦痛と悲しみを必死でこらえている力をくずしてしまうだろう。私はなすすべもなく、立ちつくしていた。 ・・・・・・・・・』 ジョー・オダネル
写真家 ジョー・オダネル(1922ー2007)
アメリカ・ペンシルベニア州生まれの報道写真家。第二次大戦後、米軍の従軍カメラマンとして日本に派遣され、被爆直後の広島・長崎や戦後日本の人々の暮らしを撮影した。代表作《焼き場に立つ少年》は世界的に知られ、戦争の悲惨さと平和の尊さを伝える象徴的な写真として語り継がれている。晩年まで核兵器廃絶を訴え続けた。
